2021年4月クールの月9ドラマ「イチケイのカラス」が大人気ですね!
第7話を超えてもなお視聴率が10%を超えています。
HEROのようなドラマ構成と民放初の裁判官を主人公としたストーリーは毎話考えさせられるものとなっています。
実はこのドラマは2018年5月からモーニングで連載されていた浅見理都さんの漫画「イチケイのカラス」が原作となっていて、原作には裁判官のモデルとなった人が実在しているようです!
モデルとなった人は4人いますので一人ずつ紹介していきますね!
※イチケイのカラス見逃し配信はこちらから→無料見逃し配信
https://twitter.com/ichikeinokarasu/status/1379878378388381696?s=20
Contents
裁判官のモデルとなったのはこの4人
いままで黙っていましたが、実は…駒沢部長のモデルは木谷明先生と原田國男先生です。そこに監修の櫻井先生と片田先生のエッセンスも加わっています。
…って、みなさんお気づきでしたよね。(駒沢部長と木谷先生の浅見さんの似顔絵がほぼ一緒…!笑) pic.twitter.com/C33oYLxBT1
— イチケイのカラス【公式】 (@ichikeinokarasu) October 1, 2018
モーニングで連載されていた漫画「イチケイのカラス」の作者浅見理都さんが言及している裁判官のモデルとなったのはこの4人です!
- 木谷明弁護士(元東京東京高裁裁判長)
- 原田國男裁判官(元東京高等裁判所部総括判事 )
- 櫻井光政弁護士
- 片田真志弁護士(元裁判官)
駒沢部長のキャラクター設定として木谷弁護士、原田裁判官をモデルとして、見た目はその二人に原作の監修を行った櫻井光政弁護士と片田真志弁護士を加えた4人をミックスすして描いているようです。
見た目は木谷弁護士色がつ強いように思えますが、みなさん優秀な経歴を持っており、キャラクター設定に大きく影響しています。
言及されているのは駒沢部長のモデルのみですが、みちおはじめイチケイのメンバーは駒沢部長の考えに大きく影響し“冤罪を生むことが無いような判決”にこだわっています。
全てのキャラクターのモデルがこの4人に集約されていると言っても過言ではありませんね。
木谷明弁護士(元東京東京高裁裁判長)
繰り返し共謀罪に警鐘を鳴らしてきた木谷明・元東京高裁裁判長。「今は現場から指紋が出たりDNAが出たり、客観的な証拠があるが、共謀罪は『あの人がこう言った』という供述があるだけ」「冤罪が起こらない、起こさないというのは無理」と。6月15日の報ステ。 pic.twitter.com/iq3wS56p7N
— 杉原こうじ(NAJAT・緑の党) (@kojiskojis) June 15, 2017
【木谷明弁護士】
- 1937年12月15日生まれ(83歳)
- 2000年に東京高裁部総括判事を退官後、弁護士として活動
- 現役中に30件の無罪判決を確定
- 映画「それでも僕はやってない」に出てくる裁判官のモデル
- 2008年、瑞宝重光章を受章
刑事裁判の有罪率は99.9%というなかで30件以上の無罪判決を確定させている伝説の裁判官です。
ドラマでも原作でもお馴染みの駒沢部長も「30件あまりの無罪判決を確定」している説明があり、それに対して坂間千鶴が驚くシーンが印象的です。
それくらい、刑事裁判において無罪判決を出すというのは難しい事です。まさにイチケイのカラスのモデルとして一番近い人物なのではないでしょうか。
冤罪を防ぐ苦悩を語っている
木谷弁護士は、裁判官退任後テレビのインタビューで「冤罪を起こさない事は無理である」と語っています。
30件以上無罪を確定した伝説の裁判官だからこそ、助けられなかったであろう被告がいるのかもしれません。
そして、東京高裁部総括判事という裁判官のそしきのトップまで上り詰め、その後その経験を活かして弁護士として被告を助ける立場として人を裁く裁判を一番身近で見続けた木谷弁護士だからこその重い言葉だと思います。
だからこそ、必死で冤罪を生まないように真実を追求するのです。イチケイのカラスもまた、そういった事を伝えてくれる物語でただのエンタメではないと感じてしまいます。
木谷先生の著書「無罪を見抜く」のリンクを貼っておきますので、興味のある方はぜひ確認ください。
原田國男裁判官(元東京高等裁判所部総括判事 )
一昨日,原田國男さん『裁判の非情と人情』( https://t.co/nS7GTPLaNg )の第65回日本エッセイスト・クラブ賞の贈呈式が行なわれました.司法関係者の受賞は,団藤重光さんの『刑法紀行』以来およそ50年ぶりとのこと.同時受賞の鳥海修さんと共におめでとうございます! pic.twitter.com/MV1PeZQxVO
— 岩波書店 (@Iwanamishoten) June 28, 2017
【原田國男裁判官】
- 1945年2月26日生まれ(75歳)
- 2010年東京高等裁判所部総括判事退任
- 西武新宿線における痴漢事件の被告人に対し逆転無罪の判決を下した。この際、原田判事は判決文で警察・検察の杜撰な捜査を厳しく批判した。
正確な数字までは分かりませんでしたが原田國男裁判官もまた木谷明弁護士と同じく、多くの逆転無罪判決を確定させている「伝説の裁判官」です。
量刑研究の第一人者として数々の論文もだしており、警察や検察の調査に対して厳しく批判するなど、有罪率99.9%の刑事裁判に対して強く警告を鳴らしていた人物でもあります。
多くの裁判官が検察側の立証ばかり認めてると指摘されている中で、被告人や弁護人の言い分を聞き、捜査過程に問題がないか真剣に検証し、偏らない中立的な判例を多く出していることで一部の法曹界から高い評価を受けている。
高い評価を受けているかは分かりませんが、入間みちおイチケイメンバーの裁判への取り組み方は原田さんの姿勢も大きな要素の一つになっているようですね。
原田國男先生の著書「裁判の非常と人情」のリンクを貼っておきますので興味のある方はぜひ。
櫻井光政弁護士
#新しいプロフィール画像 pic.twitter.com/0klX3k6Mao
— 櫻井光政 (@okinahimeji) March 24, 2021
【櫻井光政弁護士】
- 1954年8月9日生まれ(66歳)
- 弁護士
- 日弁連総合法律支援本部スタッフ部会部会長、日弁連弁護士推薦委員会副委員長、刑事弁護フォーラム世話人
櫻井弁護士はイチケイのカラスと言う作品の監修を行っている先生で漫画のおまけにタイトルのカラスになぞって擬人化した先生が登場します。
櫻井先生監修のもとに創られてたイチケイのカラスは櫻井先生の法に対する姿勢などの要素が加えられている事は間違いありません。
まさに、イチケイのカラスのモデルとなった先生と言えるでしょう。
「イチケイのカラス」みちおと日高の過去が明らかに!第6話ネタバレ12年前の事件
片田真志弁護士(元裁判官)
京都新聞が、裁判官出身の弁護士で監修もしてくださった片田先生にフィーチャーして「イチケイのカラス」を紹介しています。 pic.twitter.com/JueeWlIGXL
— 櫻井光政 (@okinahimeji) February 3, 2020
【片田真志弁護士】
- 1979年12月24日生まれ(42歳)
- 刑事弁護士
- 元刑事裁判官として裁判員裁判など数々の裁判に携わる
片田弁護士は、元裁判官で若くして刑事弁護士へと転身しています。
ドラマ原作では入間みちおは刑事弁護士から刑事裁判官として転身していますのでその逆ですね。
実際に原作の観衆をする中で大きく関わっていて、原作の名シーンである傷害事件を起こした老人に対するみちおの判決文は片田先生考案のもののようです。

【モーニング:イチケイのカラス第2巻:著浅見理都】
様々な角度から裁判が描かれている
ドラマも原作も同様に、被告、被害者、証人、弁護人、検察官、書記官と様々な角度から裁判が描かれています。
そして、多くのリーガルドラマにあるような裁判における「勝ち負け」ではなく、真実を基にそこに関わる人がどうやって前に進む手助けが出来るのかという事に主軸を置いた裁判官の姿がこの物語の軸であり人気の秘密と言えるでしょう。
これは、モデルとなった伝説の裁判官、そして刑事裁判のリアルを伝えてくれた監修の存在が大きいと言えます。
そしてそれらを様々な角度から描く浅野理都さんはさすがですね!
検察・弁護人・裁判官が戦うもの
筆者はドラマも原作もどちらも大好きで拝見しているのですが、原作の中でとても印象的なみちおの言葉があります。
「検察官は強すぎる正義感と・・・弁護士は無力感と戦わなければならない」

【モーニング:イチケイのカラス第4巻:著浅見理都】
この言葉は深いですね。日ごろ物語としてでしか刑事裁判と言う世界の事について私たちにも考えさせてくれる名言です。
ドラマでも描かれているように、裁判所の処理件数を「赤字・黒字」と表しています。
組織として、仕方のない事だとは思いますが裁判と言うのはそういうものなのかもしれません。
その中で、有罪率99.9%とあるように絶対に勝たなければいけない検察官を全面に正しさと言う正義感を押し出します。
そして、0.1%の望みに向かって立ち向かっていく刑事弁護はまさに無力感の連続でしょう。
裁判官は真実と戦っている
原作ではこの言葉のあと「裁判官は何と戦っているのですか?」と尋ねる坂間真平(ドラマでは坂間千鶴)に対してみちおは「自分で考えろ」と言います。
これは読者自身に作者浅野理都さんが問いかけてくれているのだと解釈できますよね。
筆者が思うに、裁判官は「真実と戦っている」のではないでしょうか。
ドラマイチケイのカラスでも真実を暴く過程で被告がより苦しみを感じてしまうような裁判が多く胸が苦しめられます。
裁判官としてもこれは辛い戦いなのではないでしょうか。しかし、真実と向き合わなければ被告のこれからの人生を照らしてあげる事は出来ないそんな思いで真実と向き合っているように感じます。
そういった視点でドラマを見ると面白さが増しますので、ぜひ皆さんも自分なりの見解を考えながら楽しんでください!
原作「イチケイのカラス」
ドラマ版のイチケイのカラス同様に、浅野理都さん原作も物凄く面白い内容となっています。
法曹界からも評価が高く、巻数も4巻完結でとても読みやすいのでぜひ興味のある方は下のリンクから確認してみてください!
イチケイのカラス全話見逃し配信
ドラマイチケイのカラスはFODプレミアムで全話見逃し配信を行っています!
2週間の無料トライアル期間を使えば無料で視聴できますし、原作漫画イチケイのカラスもFODプレミアムでは配信していますので、どちらも楽しめます。
どちらの面白さもありますのでどっちのファンでもある筆者としてはぜひ見て欲しい作品です。

月額料金 | 976円(税込) |
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見放題作品 | 50,000本以上 |
無料トライアル期間 | 14日間(2週間) |
ダウンロード再生 | 不可 |